私の一品コレクション
魚屋北渓の肉筆浮世絵(江戸時代後期)
骨董収集家 Fさん(収集歴5年)へのインタビュー
- 何をきっかけに骨董へ興味を持つようになりましたか?
趣味として博物館や美術館に行くなど、もともと美術品を見るのが好きでした。また、大学の教養科目で浮世絵の単位をとったりもして、関心はありました。 あるとき、何気なくネットサーフィンをしていると、好きな図柄の浮世絵を販売していることを見つけ、頑張れば購入できることを知り、手に入れたのが骨董へはまるきっかけでした。 - どんな分野(美術)に興味を持っていますか?
浮世絵です。また、近世の絵画は全般的に好きです。 - あなたの収集スタイルを教えて下さい。
最初に行った店が肉筆浮世絵や春画の専門店だったため、自然とそちらの方面を収集することに。普通のサラリーマンのため、北斎など有名絵師の作品は無理ですが、現在では余り有名でない絵師の作品ならば手に入れられるので、そちらを集めています。 ただ、手に入れられるといっても、美人画なら、基本的に数十万からの物になりますので、自ずと少しずつ収集するスタイルとなります。 - コレクションの一品に関して聞かせてください。
こちらは、北斎の弟子、魚屋北渓の肉筆浮世絵。北斎は無理でも、弟子の作品なら手に入れることができます。 この作品の画題は、一休宗純の歌、 「門松は 冥土の旅の一里塚 めでたくもありめでたくもなし」 - 骨董収集を始めて、良かったことは何でしょう?
趣味の美術館巡りが楽しくなることです。物がわからないまま見るのと理解した上で見るのとでは圧倒的に異なります。作品をより深く理解できるようになります。 - これから、骨董収集を始める人のためにアドバイスをお願いします。
収集歴が短い者が言うのもあれですが、まずは専門店で話を聞くことをお勧めします。本に載っていない、作品の見方、贋物の見分け方などを教えてもらえます。 店の探し方としては、今はネットでお店を簡単に見つけられますので、まずは、扱っている物と自分の感性が合うお店がいいですね。 ただ、お店の人も商売なので、話を聞くだけでなく、気に入った物があれば購入することも大事です。 また、骨董商との付き合いに関しては、「恋する骨董」という本が参考になります。 あと、間違っても、最初にヤフオクから買わないことです。物の見方もわからないのに買うのは無謀です。贋物だらけのコレクションになります。 ぜひ最初の一歩を踏み出してください!人生がより豊かになるかもしれません。